Episode 6

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正しく伝えることよりも
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幼い頃は人見知りで話すのが苦手だった僕は、夢を叶えるために自分の気持ちを発信するようになった。

 

人前で話せるようになった次に立ちはだかったのは、言語の壁だった。

初めて渡航したオーストラリアで、なかなか思うように英語が話せなかった。

中学や高校で文法は習っていても、イメージ通りには話せない。

海外経験の少なかった当時の僕には、そのことがとてももどかしかった。

しかし、僕はそれでも英語を話さざるを得なかった。

初めてオーストラリアに渡航した時、合流して練習する予定だった現地のチームと中々連絡が取れず、宿を取ったりアルバイトをしたりしながら生活をつながなくてはならなかった。

 

また、現地のチームと合流できるまで関係者と英語でコンタクトを取り続けることも必要とされた。

自分が言葉を発さないと生きていけない、そして何一つ始まらない。

その状況下で、僕はあることを決めていた。

正しく話すよりも、伝えることを意識しよう。

アルバイト先、宿泊先、そして合流した現地チームとの合同練習。

あらゆる場面で僕は、精一杯自分の意志を伝え続けた。

つたない英語にありったけの思いを乗せ、コミュニケーションを試み続けた。

するとだんだん、英語の文法という枠を越えて、伝えたいことが伝わった手ごたえを感じられることが増えてきたんだ。

 

数週間、数か月と諦めずにもがき続けることで変わっていくものがあった。

その変化は、国内外問わず起こった。

日本でも、自分の気持ちを言葉にして伝え続けることで、たくさんの大切な仲間と出会うことができた。

一貫した思いを発信し続けることが人との縁を呼び、僕をここまで連れてきてくれたんだ。

気持ちを伝える姿勢に「国内か海外か」「母語か外国語か」ということは、関係ないと学んだ。

僕たちは、恥をかきたくないという気持ちやコンプレックスから、言葉を発することに気後れしがちだ。

その要因として、正しく話さなければいけないという思い込みが存在するのではないだろうか。

勇気を出して、伝えたい気持ちは言葉にしてみよう。

全員には届かないかもしれない。

けれど、君の思いが届いた相手はきっと、君の人生にとって大切な人になるはずだ。

和田賢一
 

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